医療安全教育セミナー2008夏期
(日本語社会人教育プログラム)
医療システムの安全向上
国際予防医学リスクマネージメント連盟の研究・教育促進機関である世界健康リスクマネージメントセンターでは、2005年以降に様々な問題に関する健康と安全の対策について社会人国際教育セミナーを東京の国連大学や世界銀行で行ってきました。リスクマネージメントのリーダー育成はハーバード大学で類似の教育セミナーが毎年開催され、全米各地と海外から多数の参加があります。アジアでもこのような機会の必要性を痛感し、友人である先方の主催者の協力を得て、世界学会として日本で開催しています。
このリスクマネージメント国際教育セミナーは日本語と英語で医療安全・災害安全を含む諸問題を網羅していました。他方、日本では厚生労働省により、2006年度から医療機関の医療安全管理者ないしリスクマネージャーの向けの社会人教育への参加に対する診療報酬の加算が追加されました。これに伴い、学会としては全国の病院にとって参考となる資料を日本語で提供する機会の必要性を認め、対応する「医療安全教育セミナー」の開催を2006年から実施し、沖縄から北海道に至る多数の参加者により連日満席となりました。
2008年度は2008年8月と2009年1月の2回にわたり「医療安全教育セミナー」を開催する運びとなりました。今回の8月セミナーの第1日目では、院内事故調査委員会の在り方について日本を代表する医療機関のトップの方々によるシンポジウムにより、日本における当該委員会構築の標準化が検討されます。第2日目は医療安全に関する高度な活動を実践している病院の医療安全管理者の方々によるシンポジウムによって、医療安全活動の情報共有と明日の課題の解明を行います。また、医療以外の業界で進んでいる安全教育に関するシンポジウムは、医療現場での安全教育のあり方を考える上で貴重な資料です。第3日目は、医療安全と法・対話に関する最先端の知識が講義されます。
安全教育はすべての事故・災害の防止の基本であり、人類の永遠の課題です。よりパワーアップした今回の医療安全教育セミナーは、各医療施設における一層高度な医療安全の実践に大いに資すると考えます。
2008年5月
国際予防医学リスクマネージメント連盟
世界健康リスクマネージメントセンター
日本予防医学リスクマネージメント学会
理事長 酒井 亮二
主催者一同
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