医療安全教育セミナー2009夏季
(日本語社会人教育プログラム)
医療安全システムの標準
日本での「医療安全教育セミナー」は本年度で4年目を迎えました。セミナー開催の目的は、1)医療安全の萌芽期である日本の医療界にこの分野の高度専門家を育成すること、および、2)全国の医療機関にとって参考となる医療安全に関する極めて高度な教材を日本語で提供することです。
リスクマネージメントのリーダー育成はハーバード大学で類似の教育セミナーが毎年開催され、全米各地と海外から多数の参加があります。アジアでもこのような機会の必要性を痛感し、友人である先方の主催者の協力を得て、世界学会として特別に日本で開催し、毎年、沖縄から北海道に至る多数の参加者により連日満席となりました。
2009年度は2009年8月と2010年1月の2回にわたり「医療安全教育セミナー」が開催されます。今年度のセミナーの企画にあたり、医療機関での医療安全活動の基本的フレームワークが浸透し始めた今日の日本医療界に対して、本セミナーの初心である「極めて高度な医療安全の育成」を念頭に置きました。
第1日目では、日本を代表する医療機関の方々によるシンポジウムにより、医療機関の間で標準化の進んでいない「医療の安全基準」の標準化が検討されます。また、新型インフルエンザ対策を含む院内感染対策について最新の話題も提供されます。2日目は医療安全教育と臨床コミュニケーションに関する最先端が海外の動向も踏まえて紹介されます。また、医療安全の上で最も難問である救急医療と産科での問題につて日本を代表する専門家により検討いただきます。第3日目は、医療安全とその技術にまつわる法に関する知識が、米国やドイツの事例を踏まえて講義され、その過程で、法的に免責が得られる安全基準構築のための必要条件も紹介されます。
このように、人類の永遠の課題である安全教育は、今回も大変飛躍した内容によってパワーアップしました。この医療安全教育セミナーは、各医療施設における医療安全の飛躍的向上に大いに資すると考えます。
2009年5月
国際予防医学リスクマネージメント連盟
世界健康リスクマネージメントセンター
日本予防医学リスクマネージメント学会
理事長 酒井 亮二
主催者一同
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