歯科医療安全教育セミナー2010年度春季
(日本語社会人教育プログラム)
技術講習編
安心、安全は歯科医療供給システムの量と質の保証での根幹をなすものであります。平成19年の医療法改正によって歯科診療所に「安全管理のための体制の確保」、「医療安全管理指針」等の整備が義務つけられてから今年で4年目を迎えます。安全な歯科医療の確保を目的とした本セミナーも一昨年、昨年に続き、今年で3回目の開催となりました。今回は2010年5月15日(土)、16日(日)の2日間にわたり、セミナーを開催いたします。今回のセミナーの特徴は講演のほか、安心、安全を実践するため、新たに実習を企画したことです。
1日目は講演と実習のガイダンスを企画いたしました。歯科と医科でのインシデントの違いとそれぞれの特徴についての講演を企画しております。歯科治療中の全身異常発生に対する救急対応と医師(応援)への診察依頼や他院への搬送体制の構築ついての企画も用意しました。さらに医療訴訟への対応について法律の専門家の講演をお願いいたしました。
今回は視点を変えた講演も企画しました。ソマリア沖での海賊対策で船舶の安全航行確保に従事されておりました海上自衛隊の指揮官に貴重な体験談と危機管理についてお話いただきます。医療業界以外での危機管理とその実践は歯科医療の安全管理の参考になるものと考えます。
2日目には実際のインシデントの予防策と原因分析法について少人数グループに分かれて実習をしていただきます。インシデントの発生予防策と原因分析は再発防止策の要でありますので、今回は発生予防策として危険予知トレーニング(KYT)について実習をいたします。またインシデントの原因分析法としてSHEL分類を経験していただきます。インシデント事例を提示してその原因について分析、討論をしていただく予定です。講義、実習が日ごろの臨床に生かせる様企画いたしました。歯科医療の安全の向上に必ず役立つものと確信しておりますので奮ってご参加ください。
2010年1月
国際予防医学リスクマネージメント連盟顧問
東京医科歯科大学名誉教授
海野 雅浩
国際予防医学リスクマネージメント連盟
世界健康リスクマネージメントセンター
日本予防医学リスクマネージメント学会
理事長 酒井 亮二
主催者一同
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